ショパンバラードCDお勧め聞き比べ10選-物語性たっぷりの名演 | ショパンを弾くには?曲の難易度、曲目解説、ピアノの弾き方を解説



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ショパンバラードCDお勧め聞き比べ10選-物語性たっぷりの名演

ショパンバラードCDお勧め聞き比べ10選-物語性たっぷりの名演
ショパンバラードCDお勧め聞き比べ14選です。

ここではツィメルマン、アシュケナージ、ルービンシュタイン、ブーニン、ダン・タイ・ソン、キーシン、横山幸雄、カツァリス、小山実稚恵、ポリーニのCDを徹底比較してレビューします。

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ショパンバラードCDお勧め聞き比べ10選

ツィメルマン「ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌」

ユニバーサルクラシックからリリースされた ツィメルマンの「ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌」です。

ツィメルマンは録音の数が極端に少ないことで有名ですが、 その中でもこのバラードの録音は非常に評価が高いものとなっています。

どの曲も完璧に演奏していて、安易に引き流す音符は一音たりとも 存在しないほどの緻密な演奏を披露してくれるのが ツィメルマンの特徴です。

バラード第1番の出だしから、引き込まれてしまう 不思議な魅力があり まるでツィメルマンがショパンと一体化したのではないかと 思えるほど素晴らしい名演奏です。

ちなみにツィメルマン自身がピアノの調律や録音に品質を 過剰なほどにこだわっているらしいですが、それが ひしひしと感じられます。

完璧なエチュード集はポリーニ版であるのに対して、 完璧なバラード集はツィメルマン版であるといって過言ではありません。

これ以上何を望むのかといえるような演奏ですので 必ず聴いて欲しい録音です。

アシュケナージ「ショパン:バラード&スケルツォ」

ユニバーサルクラシックからリリースされた アシュケナージの「ショパン:バラード&スケルツォ」です。

アシュケナージの情熱的な名演が聴ける録音がリリースされました。

やはりアシュケナージの技術はどの曲も安定してムラなく 演奏できるという凄い才能を持っているため、最後の曲まで 安心して聴きとおせるというのがアシュケナージの魅力です。

なんとなくベートーベン風の激情さが感じ取れるところが 最大の聴き所だと思います。

これも音楽の価値観によって見解が異なるかもしれませんが、 安定して聴ける演奏を求める人にとっては最高の録音と 感じると思います。

一方で ハラハラドキドキを求める人にとっては、やや物足りなさを 感じることも否定できないと思います。

ルービンシュタイン「ショパン:バラード&スケルツォ全集」

BMG JAPANからリリースされた ルービンシュタインの「ショパン:バラード&スケルツォ全集」です。

ルービンシュタインに対する根強いファンは現代においても 根強く存在するのは事実です。

ルービンシュタインの演奏の特徴は、決して過度に派手な演奏はせず、 オーソドックスな演奏で安定感とショパンらしい抒情感を兼ね備えた名演奏を披露してくれる 点です。

かなり古い録音であるにも関わらず、色あせない演奏は見事としか 言いようがありません。

ルービンシュタインは巨匠という地位にあるといっても過言でないため、 聴けば聴くほど味がでてくる演奏であると思います。

ブーニン「ショパン : バラード、スケルツォ、エチュード」

EMIミュージック・ジャパンからリリースされた ブーニンの「ショパン : バラード、スケルツォ、エチュード」をレビューします。

バラード、スケルツォ、エチュードというショパンの中でも重要かつ 比重の重い曲集をまとめて録音してある貴重なものです。

ブーニンが熟年に入ってからの録音ということで、音色の色彩が 大変素晴らしく音の粒立ちの良さはピカイチで、聴くたびに鳥肌が立つくらいの名演奏となっています。

これも音楽の価値観によって見解が異なると思いますが、 私個人的な意見を述べると、荒々しい曲に関しては、 ショパンコンクールの時の方がよかったという印象です。

特にバラード4番や革命については特にそのように思います。

ただ他の曲については、熟年になってからの録音のほうが 真珠のように磨きがかかり、大変素晴らしい演奏に仕上がっています。

バラード、スケルツォ、エチュードをまとめて聴いてみるというのも 長時間に渡る演奏会を聴きに来ているようでなかなか良いものだと 思います。

ダン・タイ・ソン「ショパン:バラード全集 他」

ビクターエンタテインメントからリリースされた ダン・タイ・ソンの「ショパン:バラード全集 他」です。

ダン・タイ・ソンのピアノの音は、真珠のように美しいのが 最大の特徴だと思います。

このバラードでもその美しい音響が再現されていますが、 とくにダインミックで情熱的なダン・タイ・ソンの一面も 垣間見ることができましたし、 メロディーの歌わせ方がとてもうまいと思います。

ショパンコンクールで優勝したときの演奏も素晴らしいですが この録音は円熟期に入ってからの録音であるというため 、非常に深みが増している印象を受けます。

はやり年齢を重ねるにつれて、音楽に対する解釈というものは 確実に変化するようであり、 今後の活躍が楽しみなピアニストです。

キーシン「ショパン:バラード」

BMGメディアジャパンからリリースされた キーシンの「ショパン:バラード」です。

ショパンの最高傑作といわれるバラードは大変ドラマティックで 詩情溢れる曲に仕上がっていますが、キーシンが スタジオ録音でCDをリリースしてくれました。

ショパンのバラードは技術的に演奏困難な箇所がたくさんありますが、 サラッと難所をクリアして難しさを感じさせないという演奏をしていることから キーシンの技術がとても高い事が伺え、 かなりスケールが大きく、ダイナミックな録音となっているので 非常に聴きごたえがあります。

舟歌OP.60、子守歌OP.57、スケルツォ第4番OP.54までおまけで付いてくる というのもウレシイです。

横山幸雄「ショパン:幻想即興曲」

ソニー・ミュージックレコーズからリリースされた 横山幸雄の「ショパン:幻想即興曲」です。

この録音は、バラード全曲と即興曲全曲と幻想曲が含まれている 内容盛りだくさんの録音です。

横山幸雄25歳での録音ということですが、これほどの難曲を この若さで難しい箇所もきちんと演奏していることから 若さ溢れる、勢いある演奏を披露してくれる確かな技術力を感じます。

横山幸雄は、楽譜を忠実に再現する、正統派のピアニストの部類に 入ると思いますが、この演奏からも忠実に楽譜から 音楽を再現しているという印象を受け好感がもてます。

ちなみに幻想即興曲については横山自身が改訂したものが 録音されています。

結構幻想即興曲に対するイメージが変わるかもしれません。

カツァリス「ショパン:バラード集&スケルツォ集」

ワーナーミュージック・ジャパンからリリースされた シプリアンカツァリスの「ショパン:バラード集&スケルツォ集」です。

この録音は、1985年のショパンコンクールにおける最優秀レコード賞に 抜擢されたいる録音です。

カツァリスの演奏はかなり奇抜で個性的な演奏をするというのが 特徴であり、オーソドックスな演奏をするという」優等生タイプのピアニストとは 系列が異なる印象を受けます。

さすがにホロビッツまでとはいえませんが、かなりクセのある演奏を するのは確かで、カツァリスの演奏に対してはファンと反対派が 両極端に分かれる演奏になると思います。

かなり技巧派のピアニストという一面ももっており、 特にバラード4番のコーダの難しいパッセージの箇所を 疾風の如く、凄まじいスピードでクリアしていたのには 驚かされました。

小山実稚恵「ショパン:バラード(全曲)」

ソニーミュージックジャパンインターナショナルからリリースされた 小山実稚恵の「ショパン:バラード(全曲)」です。

女性ピアニストであるにもかかわらず、リストやラフマニノフのような 難曲をパワフルな演奏を披露して くれるピアニストです。

ショパンバラードもダイナミックなパッセージを含む難曲ですので 小山実稚恵にはぴったりの曲なのではないかと思います。

録音の質もたいへんすばらしく、聴き応えのある名演です。

ちなみにマズルカOP.50-3、子守歌OP.57、舟歌OP.60、ノクターン19番OP.72-1 まで収録されています。

ポリーニ「4つのバラード/前奏曲第25番/幻想曲作品49」

ポリドールからリリースされた ポリーニの「4つのバラード/前奏曲第25番/幻想曲作品49」をレビューします。

この録音は評論家の方々がこぞって絶賛している録音であるそうですが これもあくまで音楽の価値観によって意見は変わるのではないかと 個人的には思っています。

正確な打鍵で演奏しているという点では流石ポリーニだと 思います。

中にはポリーニは完璧なテクニックだけでなく、 円熟した表現が加わったと高い評価をする方もいると思います。

私の個人的な見解なのですが、いくら優秀なポリーニであっても この年になると衰えを感じずにはいられない印象で、 なんとなく曖昧な音符が存在したり切れ味が悪いと思える部分が ありました。

エチュード集が凄すぎて、過剰な期待をしすぎたのがマズかったように 思います。

エチュード集を録音した頃が全盛期であったようなので、 むしろこの頃にバラードも録音してしまうべきだったのではないだろうかと 思えてならないのは私だけだろうか?

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まとめ

以上がショパンバラードCDお勧め聞き比べ10選でした。

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