完成しないまま世に出たピアノ名曲ベスト3 | ショパンを弾くには?曲の難易度、曲目解説、ピアノの弾き方を解説



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完成しないまま世に出たピアノ名曲ベスト3

世に遺された名曲は、作者がしっかりと作り込み、楽譜に書き記し、出版社で編集し、ようやく 世界中に送り込むという万全の準備を記しているのがあるべき理想的な姿です。 これは音楽だけにとどまらず、仕事でもあてはまることであり、仕事を完成させたら、 納品前に十分にチェックをして上司にレビューをしてもらい、客先でOKがでて、はじめて 仕事を遂行したと解釈するのが通常でしょう。

しかし、このごく当たり前の事がなされないまま、世に出てしまうケースがあるのです。 しかもこんな中途半端な状態でありながらも多くの人を感動させ、現在に至るまで 親しまれるという事実を知れば、まさに偉業としか言いようがありません。 実際にこんな名作が遺されています。

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1:シューベルト「交響曲第7番 未完成」



従来はこの曲は交響曲第8とされていたのですが、未完成であるということが判明し、番号が 繰り上げられて7番と記されることもあります。 楽譜を見ると、本来交響曲であれば4楽章あるべきところ、完成されているのは2楽章までであり、 3楽章は、最初の1ページと、トリオの前半のピアノ楽譜だけとなっていて、 明らかに未完成である臭いがプンプンするのです。

シューベルト自身はこの続きも作曲するつもりだったのかもしれませんが、途中で放置してしまったそうで、 その放置した楽譜を偶然見つけたのが、合唱指揮者であるヨハンヘルベックと言われています。 ちなみに放置した理由として、失恋が原因で作曲する気力がなくなってしまったという説や、 完成した1楽章と2楽章の出来具合が非常に素晴らしく、残りの楽章を作ることができなくなってしまった という説があったして、未だに謎とされています。

ただ、アっという間に世界的に有名になったこともあり、最近はピアノ独奏用の楽譜も出回るようになりました。

2:モーツァルト「レクイエム K626」



この曲はモーツァルトが途中まで完成させたのですが、残りを他の人物が完成させた曲として知られた カトリックの葬儀用の音楽の名作です。 この曲を作曲したきっかけは、とある不気味な風貌の男から高額のギャラを支払うという 条件をもとに依頼され、その条件にすっかりと取りつかれたモーツァルトが作曲に取り掛かったと 言われています。

このような不純な動機で作曲したのが原因なのか不明ですが、まさか自分自身の鎮魂歌になって しまうなんて夢に思っていなかったでしょう。 ちなみにピアノの詩人ショパンの葬式の時に、マドレーヌ寺院では、ショパン自身が作曲した ソナタ第2番3楽章の葬送行進曲とプレリュード4番の他、このレクイエムが演奏されたという エピソードが残っています。

実際にモーツァルトが完成させたのは、涙の日「ラクリモーサ」までであり、残りは 弟子のジュスマイヤーが完成させました。 弟子の力で完成させたとはいえ、しっかりとした一定の形式で作曲されているのは 大変見事であり、聴きごたえのある傑作であることには変わりありません。

3:ガ―シュイン「ラプソディインブルー」



アメリカ音楽の中でも一際人気が高いのがこの曲です。 クラシック音楽にジャズ音楽が融合していることもあり、一般人にもウケやすく、 ピアノだけでなくジャズバンド、オーケストラや他の楽器でも頻繁に演奏されて、 CMでも活用されるなど、最近では日本でも愛好者が増えているのはとても喜ばしい ことです。

この曲はガ―シュインが作曲されたことになっていますが、実際は、 未完成であったのが真実です。 というのも、現代音楽の実験と題するコンサートを開くために、 当時の人気ジャズバンドグループのポール・ホワイトマンから短い作曲期間での作曲を依頼されたこともあり、ガ―シュン自身は途中までしか手をつけることができず、ファーディグローフェが2台ピアノ及びオーケストラ版に編曲して完成させるに至りました。

実験のための試作とはいえ、ノリの良さと、型破りのグリサンドのパッセージなど、 聴く者をワクワクさせる要素がいたるところに盛り込まれており、大ブレークをする 起爆剤となったのです。
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