ショパンスケルツォ全曲解説【動画付き】 | ショパンを弾くには?曲の難易度、曲目解説、ピアノの弾き方を解説



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ショパンスケルツォ全曲解説【動画付き】

スケルツォとは「冗談」という意味合いを持っています。

ショパンのスケルツォは冗談という意味合いは感じられず、むしろ 激しい憤慨の念や、絶望の気持ちが表現されていて、陰鬱な 曲想が多いのが特徴的です。

どの曲も大曲であり、芸術性の高い曲集に仕上がっています。

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ショパンスケルツォ第1番 OP.20


ショパンの祖国のポーランドがロシアによって鎮圧されている 頃の作品です。

同時期にはエチュード革命OP.10-12やプレリュード24番OP.28-24などが 作曲されています。

悲痛な叫びの如く冒頭の不協和音が鳴り響き、その後は 右手で高速なパッセージの主題が登場します。

中間部はポーランドのクリスマスキャロルである 「幼い子イエス」のテーマが使用されています。

とても心が癒される旋律に心が打たれます。

ショパンが祖国の平和を心から願っている様子が伺えます。

この癒しの旋律もやがて冒頭の不協和音によってかき消され、 また突風の如く、荒々しい主題に突入します。

特にコードは圧巻で、4オクターブに渡る半音階を駆け巡り 曲は幕を閉じます。

演奏技術面ではスケルツォの中では難曲の部類に入ります。

ショパンスケルツォ第2番 OP.31


スケルツォの中では最も有名でポピュラーな曲です。

かつて日本を代表するピアニストである中村紘子さんが カレーのコマーシャルで演奏していたのがこの曲です。

長調の箇所と単調の箇所の変化が激しいのが特徴です。

コーダは結構派手で、聴き応えのある箇所ですので、 是非とも完璧になるまで練習しましょう。

演奏技術面ではスケルツォの中では最も演奏しやすい曲です。

スケルツォにチャレンジしたいという方は、まずこの曲に 取り掛かると良いでしょう。

全体的にベートーベン風の暗さと力強さを兼ねそろえた 雰囲気の曲です。

中でも印象的な箇所が中間部です。

中間部は別名【すだれ】といわれる箇所であり、 ガラス細工のように繊細で美しいパッセージが繰り返し 登場します。

ここは指がきちんと独立していないと、うまく演奏することが できません。

もし演奏で苦戦しているのであれば、 ショパンエチュードOP.25-11【木枯らし】の右手の練習が とても役立つはずです。

美しいすだれのパッセージが終わるとまた主題が登場し、 コーダに突入します。

曲のコーダは物凄い迫力があり、上記動画のようにショパンコンクール第7回で 演奏したマルタアルゲリッチの演奏が古今東西最高の名演奏でした。

彼女自身もコンクールの時に、もっとも良く演奏できた曲は 何ですか?というインタビューに対して、スケルツォ第3番が 良く演奏できたと言っていたそうです。

この曲のデキ具合が彼女を優勝に導いたといっても過言では ないでしょう。

ショパンスケルツォ第4番 OP.54


ショパンの後期の作品の中では珍しく、喜びに満ち溢れた曲です。

中間部では、一瞬だけとても陰鬱な旋律が登場しますが、 この悪夢をかき消すかのようにまた主題の喜びに満ちた パッセージが登場します。

演奏技術面については、 ショパンスケルツォの中では最難曲です。

十分にエチュード等で練習を積んでから取り組まないと、 様々な箇所で技術面での障害を感じると思える部分が 出てくると思います。

上記動画のようにショパンコンクール第11回の1次戦で、ブーニンは この曲を選択していました。

19歳という若さでスケルツォの中でも最難曲を、いとも 簡単そうにあっさりと演奏した姿をみて、審査員も観客も、 もはやこの人はただ者ではないと思ったのではないでしょうか?